優良化事例
- 貸宅地整理
- 権利調整
借地権を所有権化して、貸戸建に
- 住所: 東京都世田谷区
- 面積: 約100㎡
- 用途: 借地権 → 貸戸建
ご相談内容
「借地(底地)」の借地権を買取り、所有権にできないでしょうか?
- 厄介な底地。相続する子供に苦労をかけたくない
- できれば借地権を買い取りたいが、借地人が買取交渉に応じてくれない
結果
地主が賃借人から借地権と建物を買取り、貸戸建として、改めて借地人と賃貸借契約を締結
- 土地・建物は地主の所有権となり、借地人は賃借人として住み続けることができた。
解決までのプロセス
現状分析と課題の発見
地主
- 地代は低いのに相続税評価額は高い
- 将来、子供に底地を引き継ぐのは不安
- 借地人に相続が発生すると、誰が相続人になるか分からず不安
- できれば借地権を買い取りたいが、借地人が買取交渉に応じてくれない
借地人
- 住み慣れた自宅で暮らし続けたい
- 年齢的に引っ越しは負担が大きい
- 更新料の支払いが不安
- 年齢を考えると、更新して20年も底地を借り続ける必要はない
「借地権」を借地人から買い取り、所有権にしておきたい
ご相談者様は代々の地主。複数の底地をお持ちだが、地代が少ない上に相続税評価額は高いという問題や、将来、相続で誰が相続人になるかわからないという不安を抱えていた。 「子供に借地を引き継がせるのは心配なので、できれば借地権を買い戻したい」とお考えだが、借地人に話をしたところ、断られてしまった。
借地人に、借地権売却についての意向を確認
当社が代理人として借地人に聞き取りを実施。借地人は「ここに住み続けたい」という意向が強いものの、間もなく借地の更新時期を迎えるにあたり、更新料の支払いに不安を感じていた。また、年齢を考えると「今後20年も借り続ける必要はない」とのお考え。
提案内容
借地権買取り&リースバックプランを提案
- 地主が借地権付建物を買取り、借地人はその建物を賃借
- プラン実現の流れ
- ①借地権の売買契約を締結(地主が借地人から借地権付建物を購入)
- ② 元借地人と、建物の定期賃貸借契約を締結
- ③建物修繕や維持管理は家主(地主)が行うこととする
- ④以降、元借地人は「借家人」として賃料を大家(元地主)に支払う。地主は「大家」として、建物の修繕や維持管理を行う。
地主のメリット
- 借地権の解消により、所有権として子供に安心して引き継げる
- 相続税の評価減(貸家建付地)を受けられる
借地人のメリット
- 更新料支払いの負担がなくなる
- 住み慣れた自宅に住み続けられる
- 売却によりまとまった資金が手に入る
- 建物修繕や維持管理の負担がなくなる
結果(詳細)
双方が合意し、借地権を所有権に
提案の結果、地主・借地人、双方にご了承いただき、契約を締結。土地・建物は地主の所有権となり、賃貸戸建てとしてこれまでの借地人に賃貸。借地人は、これまで通り同じ家に住み続けられる上、借地・建物売却によりまとまったお金が入る。また、今後の地代や更新料・承諾料・固定資産税(建物)の負担や建物の維持管理費用が不要に。特に借地人がご高齢で、更新時期が近い場合に有効な手法だといえる。
これまで借地人が借地権の買取り交渉に応じないのは金額の問題だと思っていましたが、「住み続けたい」という愛着が一番の要因だったことに気づかされました。その想いを尊重する「リースバック」という手法をご提案いただいたことで、すんなり交渉がまとまりました。表面上は今までと同じですが、底地権から所有権になったことで相続税評価額も大幅に下がるので、安心しました。